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自作ルアーでモンスターが釣れた件【3Dプリンタとエアブラシでルアー作り】
5万円もの大金をつぎ込み、
苦節一か月。
試行錯誤を重ね、
ようやく完成した。
この世で、たった一つだけのルアー。
それが、コレ↓
下手くそかよ!
おかしい、絶対におかしい。
ルアーを作るには十分な機材を揃えたはずなのに。
中古釣具屋でこんなルアー良く見るよね・・・素人が作りました感の半端ない錆びれた中古のやつ。
ちなみに、モチーフは当サイトのオリジナルキャラクター『ハラグロ君』です。
もう一度、自作したルアーの画像を載せますけど、ハラグロ君のイラスト見ながら作ったルアーが、コレ↓ ですからね。
あまりにひどいクオリティ。
自分で言うのもなんですが、いくらルアー作りが初めてとはいえ、ひどすぎるんではないでしょうか。
目玉とかありえない位置にあるじゃん。
目玉の下にあるの鼻じゃねーから、背びれだから。
ルアー作りって、難しい・・・
ということで、このルアーを持ってバス釣りに行ってきました。
このルアーで釣りしている姿を他人に見られるのは少し恥ずかしいですが、仕方ない。
自作ルアーでフローター釣行
普通に寒いので、釣り人は誰もいませんでした。
さすがに今の時期、まともな釣り人はオフシーズンでしょう。
この寒さでも当たり前に釣りに行くバサーの皆さん、ちょっとクレイジーなんですからね。
ルアーの動きはこんな感じ↓
動きもなかなかのダメっぷり。
悪あがきで付けたフェザーフックが、余計に動きを悪くしてる気もします。
しかも、気温がグッと下がったタイミング。
ポッパーなんかで釣れるのか?
ただ、真昼間なので気温は高いし(宮崎なので15度はある)、水もキレイです。
これはワンチャンあるかも!
しかし、さすがに厳しい。
ウェーダーを履いてても、ひんやりと水の冷たさが足に伝わります。
一時間ルアーを投げ続けるも、やっぱり反応はなし。
でも、ちょっとずつ動かし方のコツは掴めてきた。
かなり癖もあるしムラもあるのですが、トゥイッチのさじ加減で「カポッ」とギルの捕食音に近い音が出せたり、僅かながら首振りもします。
すると突然、
バッシャーーーーン!!
と飛び散る水しぶき。
その瞬間、ロッドにものすごい重みがのしかかってきた。
体がグイグイと水中の方へ引き込まれていく。
まさか、こんな低品質ルアーに魚が掛かるとは・・・
フロントフックはダイソーのルアーから付け替えたものだし、強度的にもガバガバなルアーです。
果たして、このデカイ魚のパワーに耐えられるのか!?
バレるなよ!
バレるなよ!
そう叫びながら、なんとか引き寄せ、水面から顔を出したのは、
モンスターサイズの超巨大ブルーギル!!
・・・僕の興奮を返して欲しい。
その後、何もなし。
釣行終了。
結果は残念でしたが、ルアーのデザインを考えたり、アクションを試したり、ルアーを作る過程は本当に楽しかった。
この低品質ルアーにも、今は愛着が湧いてます。
また来年のハイシーズンに修正してリベンジかな?
【初心者向け】ルアーの自作方法
手順(目次)
- 3Dプリンタとは?
- ルアーの3Dデザイン制作
- 3Dプリンタでルアーを造形
- 合体・表面のやすりがけ
- ヒートンの取り付け
- サーフェイサーで下地塗装
- エアーブラシでルアー塗装
- フック・目玉の取り付け → 完成
1.3Dプリンタとは?
今回、ルアーのベースとなる形は、3Dプリンタを使って作りました。
3Dプリンタにも色々種類はあるのですが、今回は家庭用3Dプリンタの場合で話をしますね。
基本的には、熱で樹脂を溶かしながら、その樹脂を何層にも重ねて、予め設計したデザインの造形物を少しずつ形成していく仕組みになっています。
※100倍速
3Dプリンタの値段はピンキリで、高いものだと100万円近くするものもあります。
僕の3Dプリンタは4万円なので、目が荒く、造形できるサイズも小さい(最大15cm×15cm)です。
ただ、目の荒さはヤスリで削ればいいし、大きいサイズは分割して設計すれば、ジョイントするなり接着材でくっつけるなりして、なんとでもなります(素材となる樹脂はプラスチックなので、強度は高いです)
※オレンジ色のモデルは完売品となっており、現在はWi-Fi機能付きの後継機『ダヴィンチ mini w+』が販売されています。
ちなみに、もっと安価な3Dプリンタもありますが、完成品ではありません。
自分で組み立てて、配線を繋いで、調整する必要があります。
結構トラブルが多いみたいなので、オススメはしません。
2.ルアーの3Dデザイン制作
デザインする際は、さきほどの3Dプリンタを販売しているメーカー(XYZプリンティングジャパン)が無料配布している3D設計ソフト『XYZmaker』を使います。
最初は難しそうに見えましたが、実際に使ってみると簡単です。
『四角』や『丸』といった図形を組み合わせるだけで、3Dデータが作れてしまいます。
例えば、今回のようなポッパーだったら、
1.最初にボディとなる『半楕円形』の図形を配置。
2.口のカップ形状となる『丸』の図形を配置。
3.ボディから、さきほど配置した『丸』の図形を切り抜く
4.背びれとなる『三角形』をボディに配置
こんな感じで、ルアーの形を作っていきます。
最後は、左右に分割して完成です。
分割する理由は、面を平らにしておかないと、3Dプリンタで造形している途中にバランスを崩して倒れてしまう為です。
作るルアーの種類によっては、内部に重りを入れることもあるので、どちらにしろ分割はしておいた方が良いですね。
今回、使用した3Dプリンタ「ダヴィンチmini」について、もう少し詳しい使い方を知りたい方は、こちらをご覧ください↓
【参考資料】ダイソーの100円ポッパーを分解
「デザインの参考になるかも」と思い、ダイソーで買った100円ポッパーをのこぎりで真っ二つに切ってみました。
大きい球の重量は「1g」、小さい球の重量は軽すぎて測れませんでした(0.1g以下)
小さい球の方は、サウンド用かな?
大きい球の方は、球が動けるスペースを確保してあるので、飛距離を伸ばす為の重心移動システムだと思います。
今回、僕が作ったポッパーに重りは入れていません。
中身は空っぽのままです。
実際、重りがなくても飛距離は十分でした。
しかし、動きが悪かったので、お尻の方にジョイクロで使っているウエイトシールを貼りつけてテストしたところ・・・余計に動きが悪くなってしまいました。
3.3Dプリンタでルアーを造形
パソコンから3Dプリンタへデータを流し込んだら、あとは完成を待つだけです。
今回のポッパーだと、半分作るのに約20分掛かりましたので、一個作るのに約40分掛かったことになります。
それでも、木材から削り出すよりかは圧倒的に早い。
3Dプリンタで造形してる間は、他のことができますからね。
楽ちんです。
そして、3Dプリンターで自作ルアーを作る最大のメリットが『再現性』です。
例えば、木材で自作ルアーを作って、めちゃくちゃ良い動きをするルアーが作れたとします。
でも、「全く同じ動きをする木材ルアーをもう一個作って!」と頼まれると、なかなか大変ですよね。
手作業だから時間も掛かるし、精度的にも動きにバラつきも出やすい。
特に削りすぎて失敗したときは、時間のロスが痛すぎる。
3Dプリンターなら、何度でも同じ形のルアーを作ることができます。
しかも、サイズを数値化してあるので、正確な形で再現できます。
ということは、『量産』が可能。
センスある人は、メルカリとかで売ってみても面白いと思うんですよね。
4.表面のやすりがけ
3Dプリンタで造形した直後の状態は、まだまだ目が粗いです。
このまま合体するには、すり合わせが悪いので、軽くやすりがけを行いました。
やすりがけは、ブロックタイプのサンドスポンジが使いやすかったです。
最初は120番でざっくり削って、仕上げは1500番の紙やすり。
合わせ目にガタつきが出なくなったら、接着剤で合体。
最後にまたやすりがけして表面を均一にならします。
大雑把な性格の為、ヤスリがけに時間は掛けませんでしたが、たぶんこの下地作りがめちゃくちゃ大事。
キレイにすればするほど、塗装後のツヤ感が違ってくるはずです。
5.ヒートンの取り付け
フックを取りける為に『ヒートン』という金具を取付けます。
名称:真鍮ベビーヒートン(Tサイズ)
型番:KO-333
ホールの大きさ(D):4.3mm
ネジの長さ(L):10mm
ネジ径(d):1.2mm
カップ・ボディのフロント・リアの3か所に埋め込みました。
埋め込む前に、ネジの部分に接着剤を付けて補強しています。
フロントフックとリアフックが絡まない位置に埋め込むのがポイントです。
6.サーフェイサーで下地塗装
サーフェイサーは、細かい傷や凹凸を埋めて、塗装を均一にのせる為の下地塗料です。
やすりがけを手抜きした分、サーフェイサーをできるだけ厚めに塗っておきました。
7.エアーブラシでルアー塗装
最初、「缶スプレーで大丈夫でしょ!」的なノリで塗装してみたんです。
そしたら、厚塗り感が凄くて、なんだか「ぼてっ」とした感じになってしまいました。
イメージと全然違って、大失敗。
車のエアロパーツを塗装をしたことあるので自信はあったんですが、物が小さいと急に難しくなりますね。
加減が難しい。
そこで、初心者向けにオススメされてたタミヤ製のエアブラシ『スプレーワーク ベーシックコンプレッサーセット』を購入↓
電源は別売りなので、家庭用コンセントで使うなら『ACアダプタ』、持ち運んで使用するなら『バッテリー』のどちらかを一緒に購入する必要があります。
エアーブラシはもっと高い値段すると思ってたんで、ちょっと驚きでした。
早速使ってみたところ、たしかに塗りやすい。
缶スプレーよりも、薄くキレイに塗れました。
やっぱ、”ツヤ”が違う。
ま、僕がやると、この程度ですけどね。
コンプレッサーの騒音について
エアブラシには、エアーを送り込むため『コンプレッサー』と呼ばれる空気圧縮装置がセットになっています。
そのコンプレッサーが「ブヒュルヒュルヒュルヒュル」みたいな大きい音を出す為、Amazonレビューでは「音がうるさい」と書かれています。
我が家もアパートなので、コンプレッサーの騒音が「お隣さんに迷惑を掛かけてしまわないか・・・」と心配でした。
だから、「もしうるさいときは、川辺にでも外出して塗装しよう」と思って、電源はバッテリーを選んでおいたんです。
でも、心配いりませんでした。
思ったより、全然大したことなかったです。
例えるなら、掃除機ぐらいのボリュームでしょうか。
フローターで使ってる電動空気入れの爆音に比べれば、屁でもありません。
タミヤ製エアーブラシ『スプレーワーク・ベーシックコンプレッサーセット』の使い方
まずは、塗料作り。
今回のようなルアーや模型などをエアブラシで塗装する場合、
- 水性アクリル塗料(臭いが少ない・水洗いできて洗浄が簡単)
- ラッカー塗料(強度がある・発色が良い)
このどちらかの塗料を用いるのが一般的です。
臭いが強烈なラッカー塗料は近所迷惑になるので、今回は『水性アクリル塗料(タミヤ)』を選びました。
色を薄めたり、固まったり塗料を溶かしたり、エアブラシの洗浄・塗料のふき取りなどに使う便利な液体『うすめ液(溶剤)』も必須です↓
1.小さいカップ(100均で購入)に塗料を入れます。
2.うすめ液をスポイト(100均で購入)で吸い取り、カップに入れます。
3.カップに入れた塗料の量の10%ぐらいを目安にうすめ液を足し、かき混ぜます(絵の具を水で溶かすイメージ)
4.エアブラシのカップの中に入れます。
5.カップのフタをしっかり閉めたら準備完了です。
6.本体の電源をONにすると、エアーが吹き出します(エアーはずっと出っ放しですが、トリガーを引かなければ塗料は出てきません)
7.トリガーを引くと、霧状の塗料が吹き出します。
部分的に色を変える場合には、マスキングテープで保護してから塗装します。
あと、『ペインティングクリップ』は絶対にあった方が良いです。
僕は買い忘れたので割りばしで代用しましたが、途中で何度もポトッと落ちるので、かなりイライラしました。
エアブラシ片付け方
1.エアブラシのカップから塗料を出します。
2.うすめ液をキッチンペーパーに染み込ませ、カップの中身をふき取ります。
3.カップの中にうすめ液を少量入れます。
4.エアブラシの電源を入れ、トリガーを引き、色が出なくなるまで吹き出します。
5.カップの中のうすめ液を拭き取り、完了です。
8.フック・目玉の取り付け → 完成
最後に、ダイソールアーから『目玉』と『スプリットリング』『トリプルフック』を移植。
リアに『フェザーフック』を取付けて、完成です。
ということで、「3Dプリンタを使ったオリジナルルアーの作り方」でした。
お正月休みは、みなさんもルアー作りなんていかがでしょうか?
こんにちわ
すみません、今見ました(汗
3Dですか~~
いいなぁとは思ってますが、自分は買えませんね(笑)
ダイソールアー!
流石ですwシステムがよくわかりませんwww
たんに適当なつくりと思いますね(爆
自分は木を削って作ってますが、確かに同じのは作れません!
→というか性格的に同じのつくるのが面倒ですww
3Dで作って中をルーターとかできれいにして、ラトルいれたらすごくよさそうですね!
次回作楽しみにしてます^^